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2009年10月 GO!GO!MALAYSIA REPORT by Kaneko Page3 

 ジャングルツーリング! 
 10/26 ジャングルツーリング 185q
 朝、クアンタン河とプロムナードを見下ろす、メガビューの2階のレストランの窓側の席で朝食を取ります。その後、ザイディさんのチェロキーでサイフーの店に移動します。マシンはスタンバイしてあるので、ライディングウエアに着替えてスタートです。
 今日はゲロ系ではない、河川敷からパーム・ゴムのプランテーション、ハイスピード系林道を抜け、スンガイ・レンビンで昼食後 参加者の希望で後半を組み立てることにしました。
スタート前の記念撮影




☆参加者
・カドサワさん XR250R
・エリカちゃん セロー225
・イナガキさん XLR250R
・カネコ  XR250(MD30)
   以上 日本組み

・イチカワさん CR125
・ザィデイさん CR125
   以上 KL在住組

・タンさん セロー225
  クアンタン在住


☆サポーター
・ランさん XR250R
・サイフーさん KTM520SX
・ウダさん DT200WR
・アイン君 セロー225
  MXクラブメンバー
  SAIFUL MOTO SHOPとレンタバイク&ガレージ


ガソリン入れて水を買ってスタート

ホイール外して整備で休憩
 
 今回はダートスポーツ誌の稲垣さん以外、皆さん経験者なので、安心してスタートです。スタート後数キロでセローの調整で休憩した以外はトラブルも無く、パーム林の中を抜けて、カンポン(田舎の村)を繋ぐ工事中の道路や林道など、オフロードを気持ちよく走り抜けます

 ゲートを抜けたり、パーム林の中で休憩したりと、時々止まる時は、英語主体でマレー語と日本語が飛び交いながら、話が尽きません。特にタンさんは彼自身も暫くぶりのジャングルツーリングだし、僕達と走るのも、ホント4〜5年ぶりなので、とても楽しいです。
 

カンポンを抜けて

オイルパームのプランテーション

放牧の牛用にゲートがあります

フラットなダートです

  ・会話について・
 
 マレーシアは多民族国家です。国語のマレー語と第二言語の英語の他にもそれぞれの民族で違った言葉を使っています。
 
 日本人同士は日本語で、彼らとは簡単な英会話で。マレー人はマレー語と英語を使い、本来「広東語」がネイティブの華人であるタンさんは、他に中国系がいないので今回はマレー語と英語で会話しています。
 (華人は標準語のメンダリンの他に、出身地の「広東語」「福建語」「客家語」など2〜3種類の中国語が話せます、またはインド系にも多いのですが「英語」が家族の言葉の家庭もあります)
 
 そして、今回は日本人と同様に日本語をしゃべれるザィディさんがいるので、難しい話は通訳してくれるので助かります。彼は英語も流暢なので3カ国後平気で使い分けられて、日本人がいる時は「普通」に日本語をしゃべってます。ウダさんとアイン君は英語が苦手なんで、サイフーが英語をマレー語かザイディさんが日本語をマレー語にして話します。

 枯れ川を越えました、砂でザクザクです

 ジャングルツーリングがGO!GO!の特徴ではあります。それは、普通にマレーシアを旅行しても絶対に体験出来ないものだと思っています。 今回のフレイザース・ヒルへのロードツーリングなら、マレーシアの事情に通じて、言葉の心配がない人ならレンタバイクを手配できれば可能だと思います。
 しかし、オフロードのジャングル走行は、やはり彼らの 「案内」と「サポート」が絶対なくては不可能だと思います。スムーズに事を運ぶのにはルートを想定して、直前に試走をしていないと「案内」は不可能です。事実その準備そしてくれているラン&サイフー兄弟には感謝しています。
 マシンの「サポート」の方も、バイク屋さんでメカに精通していて、 レースライダーであるラン&サイフー兄弟。さらに、日本人1名〜2名に対してMXチームの仲間が同行します。ハードコアが希望のライダーには、ランさんは元マレーシア陸軍の日本で言うレインジャー部隊の軍曹だったので、文字通り「ジャングルのプロ」で何よりもジャングルが好きな男ですから、信頼感とアウトドアの知識は確かなものがあります。
 
 僕も日本人で一番マレーシアのジャングルを走っていると自負してます。ですからマネージメントだけでなく、サポートライダー役でもあると思っていますが、その面での出番はあまりないです。そんな訳でジャングルを走ってる時間はとても楽しんでいます。それは、赤道直下の日差しだったり、濃密な自然だったり(レイフォレストの植物や動物達は刺激的です)、変化に富んだオフロードだったりしますが、一番楽しいのは国や言語や人種を超えて、共通の趣味や指向を持った人たち仲良く遊ぶことに尽きると思います。だから、毎年参加したり、今回参加の門沢さんやエリカちゃんのように4〜5回来ちゃうリピーターになるのでしょう。 正直言うと、僕も何度も来たいが為に「仕事」として企画して、マレーシアのジャングルに帰ってくるのです。

 もう十分にGO!GO!マレーシアツアーと日本人を案内することを経験したラン&サイフー兄弟なら、僕が付いてなくても良いので「現地ツアー」もありですが、もし言葉に自信がない参加者の場合は、ザイディさんが 同行して、お世話係を引き受けるというので大丈夫なのですが・・・・でも、年に1〜2回はジャングルライドしたいですね!! マシンのみならずレンタルウエアもあるので、マレーシア駐在の方、旅の途中でバイク乗りたい方は、ぜひ「現地ツアー」で体験してみてください。
 また、定番の春と秋以外にもご希望でグル−プツアー(3名以上/金子日本から同行)のご注文は随時可能です。 (金子)

PS.
 ジャングル内の走行の写真は多くは撮ることができません。参考にこちらの写真集を見て頂いたり、他のレポートを参考にしてください。
 ご希望の距離やコースレイアウト、ツーリングスタイルに合わせて運営致します。

 今回は、林道・フラットダート系で距離を走ろうというルートです。マレーシアで多いオイルパームの林(というか上空から見るとジャングル以外の緑はオイルパーム)の中を抜けますが、谷間の湿っているとこにコケが生えてるところがあります。マレー人には理解できないのですが、日本人同士で「アイスバーン」みたいだって意見です。登りは助走を殺さず、また開けすぎないようにしないと滑って登りません。XRとセロ−は楽勝ですが、CR125で走ってる(普段MXトラックしか走らない)ザイディさんは押しが入って体力消耗して「マジ疲れた」って言ってました。

オイルパーム林の谷越え

オイルパームの古木(20年くらい)の林

バテたザイディさん、水飲まなきゃ!

コケが生えていてツルツルです
 
  ・オイルパームについて
  (和名:アブラヤシ)
 実はマレーシア古来の植物ではありません、アフリカ原産です。2〜3年で収穫可能になり、その後20年程4cmほどの実が2000個程まとまり木の頂点に数個、年間通して実ります。
 日本でもおなじみの植物性の「パーム油」はこの実が原料です。実の果肉と種子から油が絞れて食用、食品、工業原料に使われます。植物由来の地球に優しい石鹸などは、ほぼこのパーム油が原料です。

 つまり!「マレーシアの緑」は、日本の水田と同じ意味合いの農作物である、「オイルパーム」のプランテショーンの緑なのです。オイルパームを抜けて、オフロードバイクでなければ踏み込めないジャングルが本来の姿で、切り倒された巨木と共に、パーム林は生産地であるがゆえに、人工的に変わって行った風景なのです。
  1個の実
 

 昼食はいつものスンガイレンビンの手前の川沿いのレストラン。麺料理がいけるマレー系レストランです。サイフー達と行く時は基本マレー料理です。マレー系マレー人はムスリム(イスラム教徒)なので、食べ物の禁忌があります。何でも食べられる日本人は、華人と同じなので中華でもいいのですが、彼らが食べられない場合が多いのです。ただ、マレーシアなので「ハラル」の中華や点心もあります。通り雨のような雨が降ってきました。この時期は、昨日のMOTO-GPの決勝時のように1〜2時間のスコ-ルは多いのです。
 

いつものお店

アインは学校さぼり(月曜日)

ミー・ゴレン

カリーミー
  
 昼食の後はズンガイ・レンビンの町で給油、その後ガンバンに抜けます。雨上がりで、涼しくみんな体力的にも問題なしです。ズンガイ・レンビンはマレーシア東海岸で早くに錫鉱山として開けたところです。イギリスの指揮下(覇権ですね)、中国人労働者が鉱夫として働いた所です。ここが故郷の華人の人達が沢山います。クアンタンからも日曜日になると、ここの実家に帰ったり、水浴びをしに来たり、バーベキューやトレッキングをしたりと多くの華人がファミリーで来ます。日曜の早朝ハイク(ご来光が有名)や朝市には観光バスが来るほどです。8km手前のパンチン・ケイブと併せて聖地でもあり心の故郷でもある場所です。

つり橋、雨上がりで滑りました

ガソリンを入れます

日本の林道に似ているところも

川渡り!

ジャングルです

緑が濃いです

今日はあまり暑くないですネ

エリカとタンさん

深い森は暗いです

木々が空を遮ります

清流を渡ります

ゴムの木の林

カメがいました

 ガンバン(クアンタンから約28km)へ出て来たのが17:30.マレーシアの日没は通年19:30ですから、よい時間で戻れそうです。田舎道のダート、工事中の道などを繋いで戻ります。今日、帰着の後に市川さんとザイディさんはKLに帰ります。僕達も最後のマレーシアの夜となります。


 夕飯は21:00の約束にしました。T/C(テロ・チェンベタ>ハイアットの有る海岸リゾート)のスチームボートの店で今日のメンバーでマレーシア最後の夜の晩餐です。
 夕食のあと砂浜を散歩していたら、雨が降って来たのでちょっとリッチに、ハイアットのシーサイドカフェでコーヒーを飲みながら雑談の一時を日本人とサイフー、タンさん一緒に過ごします。1時間少々で雨もあがり、街中を一廻りしてホテルに戻ります。明日は帰国の移動を始める夕方まで、のんびりと自由に過ごす日なので、朝は何時に起きても良いということにして就寝します。 

マレー人も海鮮もスチームボートならOK

白湯とトム・ヤンの2種類のスープ

ハイアットで波の音を聴きながら

街角に立つのはオカマちゃん


 フリーday 
 10/27 自由行動〜帰国
 三部構成の今回のGO!GO!も昨日のジャングルツーリングで完結です。今日のJALの深夜便で帰国になります。エリカちゃんだけは、今晩のコタ・キナバル(ボルネオ島・東マレーシア)1Stopのマレーシア航空関空行きをコタ・キナバルまで国内線として使い、キナバル山を登山してからの帰国になります。
 さすがに、昨日のジャングルツーリングも含めての疲れが出ているので、夕方の国内線出発時刻まではのんびり過ごすことにしました。
 稲垣さんは取材を兼ねてバイクでクアンタン周辺を走り廻るそうです。僕達3人は車で、町をぶらぶらして買い物や、タンさんのとこに遊びに行ったりして過ごします。

ホテルからクアンタン河

ホテルからMasjid Negeri Sultan Ahmad Shah

タンさんの店の近くのインドレストラン

エリカちゃん手で食べてみる
 

 クアンタン市内も見所は多数あるのですが、リピーターの2人なので(インド寺院だけ寄りました)タンさんの新しい家を訪問します。タンさんの新しい家は、クアンタン郊外に開発された超高級住宅街の「プギッ・イスタナ」つまり英語流だとロイヤル・ヒルという名前で町です。町に入るところに守衛所があるようなリッチメンのご用達のエリアです。家も、あきれるような豪華さで・・・中国茶を出してもらって、ちょうど来たスコールをやり過ごします。  
 

ちょっと高級目な新築住宅、邦貨でなら500万位

新しいショッピングモール

日本的なイメージのコスメショップ

マレー人のモデル SITI似でSUKA!

クアンタン空港です、19:15離陸

 その後は僕の不動産チェックに付き合って貰い、最後はショッピングモールで買い物です。サイフーの店でイナガキさんと合流して、荷物のパッキング。サイフーに空港まで送って貰います。荷物はチョイ重いのですが、サイフーの友人かカウンターにいて「OK」でした。KLIAで帰国前のお決まりの(大阪のリピーター、橋本さんが定着させました)バーガーキングで夕食にして、先に出発のエリカちゃんを見送り、僕JAL、門沢さんと稲垣さんはMASでの帰国になります。JALは空いていて、成田に着くまで爆睡してました。
   記)2009.11.24 金子幹典

三部に分けたので縦に長いレポートになり申し訳ありません。
ダートスポーツ誌1月号と併せてお読み頂けると嬉しいです。



写真)参加者の皆様からのご提供にTerima kasih! 


番外編) エリカの「GO!GO! Mt.KINABALU」
    半島満喫後、エリカちゃんは
   ボルネオに渡りMt.キナバル
登頂してきました!!