2001年 ガルル田島記者
クアラルンプールからの国内線を経由して着いたクアンタンは、夜だったためかイメージしていた南国風の暑さはなかった。暗くて周りの風景があまり見えないので、まだマレーシアへ来たという実感がいまいち湧かない。
今回、ハイブリットの金子さんに連れられてマレーシアで開催される2Daysラリーに参加するのは5人。普段はXR400、250、CRM250に乗っ ている酒井さん、エンデューロレース派の角田さん、ドカティやセロー、YZ0とバイク大好き紅一点のエリカさん、ツアー主催者&参加者でもある金子さ ん、そしてガルル編集部から取材で同行させてもらうことになった僕というメンバーだ。とりあえず、初日はホテルへ直行して翌日から動くスケジュールだっ た。ホテルへ送ってくれた現地スタッフと金子さんが馴れた感じでスケジュールを確認する。 翌日、現地でバイク屋をしている大会実行委員のサイフーさんのところにあるラリー参加用のレンタルバイクをチェックしに行く。途中、クアンタン市街を通 るのだが、行き交うクルマの流れの中に、カブと呼ばれているビジネスバイクが多いことに、なんとなくアジアへ来たんだなぁと感じる。
「昨日も通ったんだけど、夜だったからわからなかっただろう」と言われてサイフーさんの指さす方を見ると、モトクロスコースが造れそうなぐらいの大きい 広場の向こうに巨大なイスラム教の寺院が見えてくる。サイフーさんもそうだけど、マレーシアは圧倒的にイスラム教徒が多い。ほとんどのクルマのフロントグ リルにはイスラム教のシンボルでマレーシアの国旗にも使われている月と太陽を描いたマークが付いている。
郊外のサイフー宅につきクルマから降りると、ムッとした暑さが体を包む。なにもしていないのにジワジワと吹き出してきた汗がTシャツについていく。マシ ンは金子さんが日本から送った数台がストックしてあった。コンディションはどれも新車とはほど遠いが、細かいセッティングと消耗品の交換をしてラリー参戦 にスタンバイ。僕も取材をするために追いかけなければならないのでXLRを借りる。慣れたマシンではないが、へたに勝手の分かっているバイクに乗ると、不慣れなマレーシアのダートでもスピードを出してしまいそうなので、ちょうどよい感じだ。
天井には飛行機のプロペラのような扇風機がゆっくりと回っていてぬるい風を送って送っている。これまた雰囲気が出ていていい。
食事はご飯におかずという日本に似たスタイルだ。小皿に辛い調味料を作り適宜おかずに付けながら食べると、暑くてもガンガン食が進む。アメリカなどのようにご飯がまずいと海外旅行はつらいので、マレーシア料理にはほっとした。
ここで苦戦したのが角田さんとエリカさんだった。角田さんは直したリヤタイヤが今度はバースト!いままでレースでもパンクしたことがないと言っていたの が、マレーシアへ来て早くもトラブルに見舞われまくってしまう。最初はマイッタという表情だった角田さんだったけどバイクを取り替えた頃には、逆に肩の力 が抜けてリラックスできたわ〜、と関西弁でポジティブなコメント。立ち直りが早いエリカさんは狭い登りのクレバスにハマッていた。ここは現地からの参加 者も崖側に5メートルぐらいKTMと墜落させた難所。なんといっても男性群と違って体が小さいので、足場の悪いセクションは苦戦していた。でもそんなアタックツーリングみたいなところを走っているエリカさんは、ヘルメット越しから見ても楽しげなのがわかる。こういう、いわゆるゲロ道にトライするのが好き なんだなぁといった感じ。風の通りにくい密林はとにかく汗が出る。カメラバックを背負うから、キャメルバックを持っていかなかった僕は、速攻で後悔した。 しょうがないからペットボトルの水を撮影の合間に飲む。ジャングルにいると水分の出入りが激しく常に体が熱い。まるで自分が変温動物になったんじゃないか とさえ思えてくる。そんな体に冷たい水の流れる川での水浴びは、マレーシアライディング最大の極楽だ。このまま浮かんでいて下流まで流されてもいいカ モ〜っとさえ思ってしまうほど気持ちいい。
夜のキャンプも参加者みんなで飲み食い遊びとマレーシアの懐を体験できるいい機会だ。ここでは金子さんが日本のゲームをやろうということで言い出し、角田さんが発案した侍ゲームがマレーシア人たちに熱狂的馬鹿ウケをした。詳しい話は角田さんに説明してもらうとして、とにかくその盛り上がり方はなみじゃなかった。そしてもうひとつ注目を集めたのが酒井さんだ。酒井さんはその風貌がドラエモンに似ているから、自分で自己紹介の時にそう呼んでくれといったのだが、マレーシアでは日本のアニメやマンガなどが流行っていて、一同全員がドラエモンを知っていたのだ。かくして酒井さんはみんなに一発でニックネームを覚 えられた。とくにサイフーさんと酒井さんはこのときからマブダチだった。異国マレーシアでもドラエモンのすごさを発見。
とにかく、ほかにも高級ホテルでプール入ってプールサイドでお酒飲んで、110ccカブで市街観光して、夜はオカマ通りで記念写真取ってと、いちど行ったら病みつきになりますね、マレーシアは〔笑〕
今回、ハイブリットの金子さんに連れられてマレーシアで開催される2Daysラリーに参加するのは5人。普段はXR400、250、CRM250に乗っ ている酒井さん、エンデューロレース派の角田さん、ドカティやセロー、YZ0とバイク大好き紅一点のエリカさん、ツアー主催者&参加者でもある金子さ ん、そしてガルル編集部から取材で同行させてもらうことになった僕というメンバーだ。とりあえず、初日はホテルへ直行して翌日から動くスケジュールだっ た。ホテルへ送ってくれた現地スタッフと金子さんが馴れた感じでスケジュールを確認する。 翌日、現地でバイク屋をしている大会実行委員のサイフーさんのところにあるラリー参加用のレンタルバイクをチェックしに行く。途中、クアンタン市街を通 るのだが、行き交うクルマの流れの中に、カブと呼ばれているビジネスバイクが多いことに、なんとなくアジアへ来たんだなぁと感じる。
「昨日も通ったんだけど、夜だったからわからなかっただろう」と言われてサイフーさんの指さす方を見ると、モトクロスコースが造れそうなぐらいの大きい 広場の向こうに巨大なイスラム教の寺院が見えてくる。サイフーさんもそうだけど、マレーシアは圧倒的にイスラム教徒が多い。ほとんどのクルマのフロントグ リルにはイスラム教のシンボルでマレーシアの国旗にも使われている月と太陽を描いたマークが付いている。
郊外のサイフー宅につきクルマから降りると、ムッとした暑さが体を包む。なにもしていないのにジワジワと吹き出してきた汗がTシャツについていく。マシ ンは金子さんが日本から送った数台がストックしてあった。コンディションはどれも新車とはほど遠いが、細かいセッティングと消耗品の交換をしてラリー参戦 にスタンバイ。僕も取材をするために追いかけなければならないのでXLRを借りる。慣れたマシンではないが、へたに勝手の分かっているバイクに乗ると、不慣れなマレーシアのダートでもスピードを出してしまいそうなので、ちょうどよい感じだ。
天井には飛行機のプロペラのような扇風機がゆっくりと回っていてぬるい風を送って送っている。これまた雰囲気が出ていていい。
食事はご飯におかずという日本に似たスタイルだ。小皿に辛い調味料を作り適宜おかずに付けながら食べると、暑くてもガンガン食が進む。アメリカなどのようにご飯がまずいと海外旅行はつらいので、マレーシア料理にはほっとした。
ここで苦戦したのが角田さんとエリカさんだった。角田さんは直したリヤタイヤが今度はバースト!いままでレースでもパンクしたことがないと言っていたの が、マレーシアへ来て早くもトラブルに見舞われまくってしまう。最初はマイッタという表情だった角田さんだったけどバイクを取り替えた頃には、逆に肩の力 が抜けてリラックスできたわ〜、と関西弁でポジティブなコメント。立ち直りが早いエリカさんは狭い登りのクレバスにハマッていた。ここは現地からの参加 者も崖側に5メートルぐらいKTMと墜落させた難所。なんといっても男性群と違って体が小さいので、足場の悪いセクションは苦戦していた。でもそんなアタックツーリングみたいなところを走っているエリカさんは、ヘルメット越しから見ても楽しげなのがわかる。こういう、いわゆるゲロ道にトライするのが好き なんだなぁといった感じ。風の通りにくい密林はとにかく汗が出る。カメラバックを背負うから、キャメルバックを持っていかなかった僕は、速攻で後悔した。 しょうがないからペットボトルの水を撮影の合間に飲む。ジャングルにいると水分の出入りが激しく常に体が熱い。まるで自分が変温動物になったんじゃないか とさえ思えてくる。そんな体に冷たい水の流れる川での水浴びは、マレーシアライディング最大の極楽だ。このまま浮かんでいて下流まで流されてもいいカ モ〜っとさえ思ってしまうほど気持ちいい。
夜のキャンプも参加者みんなで飲み食い遊びとマレーシアの懐を体験できるいい機会だ。ここでは金子さんが日本のゲームをやろうということで言い出し、角田さんが発案した侍ゲームがマレーシア人たちに熱狂的馬鹿ウケをした。詳しい話は角田さんに説明してもらうとして、とにかくその盛り上がり方はなみじゃなかった。そしてもうひとつ注目を集めたのが酒井さんだ。酒井さんはその風貌がドラエモンに似ているから、自分で自己紹介の時にそう呼んでくれといったのだが、マレーシアでは日本のアニメやマンガなどが流行っていて、一同全員がドラエモンを知っていたのだ。かくして酒井さんはみんなに一発でニックネームを覚 えられた。とくにサイフーさんと酒井さんはこのときからマブダチだった。異国マレーシアでもドラエモンのすごさを発見。
とにかく、ほかにも高級ホテルでプール入ってプールサイドでお酒飲んで、110ccカブで市街観光して、夜はオカマ通りで記念写真取ってと、いちど行ったら病みつきになりますね、マレーシアは〔笑〕