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2000年 佐伯さんご夫妻 

ジャングル1日目
 今日は待ちに待ったライディングの日である。 おにゅーのSHIFTのジャージを白側にして(リバーシブルなのだ。ちなみに裏は黒。)そうそうライディングである。私はDT200WR,あゆみはセローを借り,皆でいざ出発。おっ!金子さんがウイリーマシンになっているぞ。どっからでもポンポンフロントをあげれるようだ。上手だ。私には真似もできない。 ちょっと用を足しに行きたくなったので,お店の人にトイレはどこ?って聞いたらその脇の奥にあるという。そん
ならと行ってみたが何もない。あるのはドアがついた小部屋だけ。便器も穴も溝もない。こんなのトイレじゃないと思い,もう一度聞くとその辺にあるだろとい う。マジ?もう一度ドアを開けるが何もない。ここではない,と信じる。今日の所はこれくらいで勘弁してやろう。用を足すのを断念する。山でしよっと!

 そうこうしているうちに林道走行に突入。フラットなのでリアをすべらせたりして遊ぶ。白いジャージは汚したくなかったが,木谷さんの後方を走行中,水た まり攻撃にあう。ジャージのナラシ終了。『おおーっ、助けました。』えんやこらさーどっこいしょ! ?☆

 おっ川だ!川がある。目の前には100m位の浅瀬が林道を横切っている。ここは道なのか!!迂回路などないようだ。進まなくては!張り切ってじゃぶじゃぶと得意?の川渡りで対岸へ。おーうまく行った。でもやばかったなー。あゆみはどうじゃ。まだ渡っていない。よーし。ここで完璧なフォローをしてあげようと思いきや,Uターンするので女性は待っている!とのこと。仕方なくまたじゃぶじゃぶと対岸まで歩いて戻る。疲れることだ。サイフーに「どうだ」と訪ねら れたので,「Easy」と答える。

 当たり前である。こんなとこでへたばるほどヤワではない。で,そこからはサイフー,ラン,私,斉藤氏の4人で往復30分のかっ飛ばしタイム,がんがん攻める。斉藤氏は河原の瓦礫場が怖くないようで、80キロちかくで突っ込んでゆく。なんとまあ!サイフー,ラン兄弟に先行されるが,泥濘地走行が苦手らしく,えらく減速する。そのすきに追い抜き,走ること15分。派手な泥濘地が出現。他の3名は大回りしたので,ここで一発とショートカットしたら見事にズボ リはまった。しまった!!
 沈んでゆく。助けを呼ぶが日本語しか思いつかない。「ヘルプミー!」で良かったのに。(たぶん)でも何とかしなければやばい。そこいらじゅうに落ちている木の皮をドロの上に敷き詰め沈まないようにして、そこへバイクを引き上げることができたのは不幸中の幸いで,サイフーに手伝ってもらって脱出成功。しかし見事にドロだらけ。こりゃばれるな。

ジャングル2日目
 そうそうライディングである。今日は根岸,細田カップルも同行するし,TANさんというフルーツサプライヤーも一緒だ。彼のバイクは青いDT200R!大事に使っていることがよく分かる。そして、私の乗るDT200WRをみて「これに乗るのが夢だ!」と語った。彼はたぶん金持ちである。大排気量のロード バイクでツーリングしたり、スキューバダイビングもするらしい。彼が本気になればWRなど買えない物ではないだろうが,青いDTを大事に乗り,WRを夢だと語る彼は少年のようだった。巨額の小遣いでプラダのリュックをぶらさげた女子高生には言ったところで分かるまい。

 いやいやライディングである。まずはナツメヤシのプランテーションの中を快走し,田舎の集落でガソリン補給。途中サイフーのEMがパンクしてバイクを置いてきてしまったため,タンデムステップのあるDTをサイフー,ラン兄弟に提供,私はなつかし?のHDX250Rに乗ることになった。うーん。重心が高く 重い。でもパワフルなのでそれなりにぐいぐい進む。慣れちゃえばいいんだ。しかし、根岸さんは上手であった。オフは初めてに近いというのにタンデムでダートの高速走行!80キロ以上のスラロームもなめらかであった。後ろの細田さんも大変だったろうけど・・・ね。
 そうこうして林道を進むとちょっとしたヒルクライムがみえる。中島さんがXR200もろとも細田カメラマン?ウーマン?に突っ込んでいきそうになる。おしいな。いやいやライディングである。

 そこからは日本でもよくある鉄塔づたいの細い道,いわゆるヤブこぎ。漕いで漕いで漕ぎまくるとまた川にでた!水深は膝くらいだが流れが速い。すっと入り バランスをとった瞬間ドボン!私ではない。後ろの木谷さんだ。やっちゃいましたね。急いで助けにゆくが時既に遅し。水没です。チーン!しかし金子,斉藤両氏の的確なリカバリで無事復活。私この時点でスコットのゴーグルを落としていたのでした。次回,誰か拾ってくれるかな???
 リカバリも終わり,さあ行くぞってなことで、またしても漕いで漕いで漕ぎまくっているとあるわ!あるわ!川渡りのオンパレード!極めつけは橋がな いーー!川幅10m弱水深1m以上の川が現れた。しかし今回は男手があるから心配ない。男どもは腹まで浸かりバイクを抱えて渡しきる。面白すぎる。更に進むと,林道を倒木が遮っているらしく,山側のブッシュの中を迂回することになる。この時点で皆さんかなりお疲れであり,暑さと空腹でフラフラしている。かくゆう私もこのころ少しキテた。こういうときには,とにかく食べて飲んで頭部を冷やすに限る。無理してがんばっても加速度的に疲労するだけである。こうい うこともあろうとキャメルバックは満タン,プラス1Lの水を持ってきてたので、あゆみの頭に水をかけてやる。

 根岸さんも体力をかなり消耗しているようであった。またしてもサイフーに「どうだ?」と尋ねられたが「OK! Very Exciting! I enjoy riding!」とあってるかどうか分からない英語で答えた。こんなとこでへばってたまるか。またちょっと行くと少し浮いた直径40cmほどの倒木が見える。ほう。こんなのは乗り越えりゃーいいんじゃ。左の一番低いところ付近のブッシュを振り払いルー トを作るが,「アウチッ!」何だ???なんと植物のトゲでモトパンが破れているではないか、さすがにこっちのトゲは違うのー!どうでもいいけど,とりあえずフロントアップで車体半分以上越えれば後は楽勝だった。皆のもの続け!と言いたいとこだが疲れているため1台ずつ慎重に越えるのを見守る。がんばるんだ。その後もいくつも川を渡ったり,いろいろあったが皆で力を合わせて最終セクション,200m川渡りにたどり着いた。

 時刻は夕刻の4時か5時。ちなみに昼飯を食う(はずの)場所はまだ先だという。ふう。しかしこの川は広い!先行したサイフーが点に見えるぞ。どれどれと 20m先の中州まで行ったが流れも結構あるし,下が玉石のため難易度は高い。とりあえずあゆみとセローをフォローして次は中島さんだ。流れが速いことを伝え,PANさんもいたので大丈夫だと思ったとたん水流に足を取られ転倒。慌ててバイクを起こすが中島さんが立てずに流された。やばっ!一瞬のことであったが,ヘルメットが沈んだときは焦った。何とか自力で立ち上がったが相当むせている。本人曰く「溺れるかと思った!」いや溺れたよ。今度はKDXで本流チャ レンジ。何とか必至にバランスを取ろうとするがなかなか難しい。具体的に言うと流されるのである。あと下に時々でかい石があるのでつんめったりする。それ でも6割はいけたがそこでエンスト。もうエンジンがかかることはなかった。おかしい。
 足場的にはしっかりしているためスタンドを出したまま放っておき,あゆみのセローに向かう。ここではさすがに無理だろうとのことで,私がセローに乗って 再チャレンジ。先ほどの経験を活かしてチョイ上流向きにエンジンを止めないよう,バランスを崩さないよう慎重に(かつ強気で)進み,無事完走。この日唯一の完全制覇者となった。あゆみ曰く「鼻が天狗だったわ!!」いいじゃねーかい!

 その後木谷さんのXRRも変わってチャレンジしたが5割付近でキャブに砂がかんでアウト。残念だが押して、ゆくしかない。この光景はビデオにも映っていたがさすがのランもばてていた。PANもTANもバテバテ。川に浮かんで流されるのが心地よい。そう,みんなバテバテだった。その後水没&エンストバイクの復旧に時間を要し帰れるようになったのは陽もどっぷりくれた9時過ぎ(だったと思う),ランが私にDTに乗れと言う。KDX250にはライトが無いからと のこと,無くてもこれだけの列の中に紛れれば何とかなると思ったが,ご厚意に甘えて交換することにする。
 その直後信じられない光景を目撃した!ライトのないKDXで頭をきってサイフーが走り出したのである。真っ暗な林道だよ。彼らには見えてるんだ!なんちゅー人たちだ!まいったね。その後ジェベルのチェーントラベルもあったが,がんがん飛ばしてサイフー宅まで無事帰還。ほんとうにお疲れさまでした。バイクから降りると自然と皆握手し健闘をたたえあっていた。その後ホテルまで送ってくれるというが,ハイラックスの荷台に乗りたくなり無理行って荷物と一緒に 運んでもらえることにしてもらった。荷台の上では私とあゆみ,斉藤氏と木谷さんの4人で写真を取りまくった。風がとても気持ちよく,疲れているせいか皆妙 にハイテンションであった。そうしていると本日宿泊するMSガーデンホテルのネオンが見えてきた。立派な5スタークラスのホテルであったが,玄関にハイラックスを横付けし,荷台から汚いモトクロスウェアで飛び降りたのは,創業以来我々だけであろう。他の客の視線がとっても痛かったが,どうしようもないので開きなおった。
 さっさとシャワーを浴び,郊外のレストランに遅い夕食をとりにいった。喉が乾いてしょうがなかったのでビールを頼もうとしたら,イスラム系のマレーレストランで酒は無いという。「エッ!マジ?やられた」仕方がないのでスターフルーツのジュースにする。ホテルに帰ってから斉藤さんらと飲み直すが,缶ビー ル2本半で佐伯死亡寸前のため部屋へ引き上げた。午前2時過ぎであった。